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警察学校の厳しさ

警察学校での生活は、外の世界とは異なり全く自由がなく、気の休まらない生活を強いられます。

何人かは、精神的に耐えられなくなって入校中に退職してしまったり、病んでしまう者もいました。

また、寮で同期にいじめられて逃げるように辞めていく者もいます。

しかし、体力的な理由で辞める者は実際ほとんどいません。



警察学校入校中に、過呼吸になった同期がいました。

彼は、私が所属する班の班長でした。

教場(クラス)は、総代(学級委員長のような立場)、副総代がいて、その下に班長が4人、更にその下に構成員である私(たち)がいます。

教場内でも縦社会が組織されているのです。

教官は総代や副総代に指示をし、そこから班長や私たちに指示が下りてきますので、班長もそれなりに重要なポジションです。

総代や班長などの役員会議もたまにあります。

彼は、26歳で会社員から警察官を拝命したので、私をはじめ高卒ストレートが沢山採用されている期の中では、明らかに体力的には足を引っ張っている立場でした。

4月採用組で、2か月後の6月頃だったでしょうか。

朝、教場で担当課長から指示を受けている時に、

彼は突然、呼吸を荒げて机から崩れ落ちるように倒れました。

息ができない。苦しい。

と言っていたようでした。

話の途中、担当課長はすぐにかけつけ、

大丈夫か!?過呼吸か?

と、彼の息づかいや痙攣といった症状から分かったようで、背中をさすりながら、とにかくゆっくり息を吐くように促していました。

救急車は呼びませんでしたが、それ以来、畳んだ紙袋をポケットに常時携帯するようになりました。

確か、その後も5~6回くらい過呼吸になっていましたが、卒業時には治っていたと思います。

※過呼吸の際、紙袋を口に当てるペーパーバック法は、今はよろしくないとされています。

彼は、警察学校での厳しい日々の生活に、精神がついていかなかったのでしょう。

朝起きて、国旗掲揚台前に集まって点呼を受けてから夜寝る前の点呼まで、スケジュールが決まっており、気が休まる暇がありません。

入校して2か月くらいでようやく慣れてきますが、役員は自分たちの教場や班が教官にどう見られているか、どんな評価を受けているかを気にして過ごしているのでしょう。

しかも、教官室内で自分たちの期が他の教官からどのように思われているかを、教官は頻繁に私たちに言うのです。

自分が担当している期が、他の教官から良く見られるように私たちを厳しく指導するのは、当たり前と言えばそうなのですが。

役員は、他の入校生にも増してプレッシャーを感じて学校生活を送っているはずです。

役員以外の入校生も、例えば

・教官と生徒ではなく、上司と部下という側面が強い

・「教わる」ではなく「教えて頂く」という姿勢を求められる

・建物外にいるときの移動は常に走らなければならない

・移動しながらでも、先輩、後輩、教官を見たら立ち止まり、大声で「おはようございます」「おつかれさまです」と言わなければならない

・いろいろな場面で決まった文言がある

・携帯電話は原則使用禁止

・お酒が飲めない

・連帯責任で外泊が禁止になることも

・教官の怒声は日常茶飯事

・一挙手一投足まで規則がある

・一日のスケジュールが決まっており、精神的に休まらない

こういうプレッシャーや厳しい規則、決まりを日々守りながら生活しているのです。

ただ、校則については一部見直しの動きがあるようです。

参考:警察学校、校則見直し..スマホ、髪型、お酒

精神の健康を害するのも無理はないと思います。

教官からよく言われていた、1番記憶に残っている言葉は

やる気がないなら辞めちまえよ!

ですから。

最後に、過呼吸になった彼は警察学校を卒業後私と同じ警察署に配属になり、最近話をした元警察官に巡査部長に昇進したという話を聞きました。

彼には、特に頑張って充実した警察人生を歩んで欲しいと考えています。